俺の噺を


今日のタイガー&ドラゴンもとても面白かったです。思ったのは、クドカンの作るものは、お客さんを引きずり回す凶暴なシチュエーションコメディだなあということで、それは俺が小劇場に見る面白さなんですわ。で、タイガー&ドラゴンの場合は、小劇場の面白さを上手に一般向けに洗練させて、地上波テレビに乗せても違和感ないように仕上げてるということ。

つうかあれですね、クドカンって、メディアとか時間帯とかの特性に合わせて書くのがすげえ上手ですよね。自分の好きなものを殺さずに。きっと日頃からそういう「作品が受容される場面」みたいなのを意識しながらひとの作品を見たりしてるんだろうなあ。とても現代的な意識を持ったクリエイターなんだろうなと思います。

あと、もうひとつ思うのは、たとえば企画のネタ出しを何人かでしてるときなんかに、他人が振ったネタの面白さも瞬間的に感じ取れるひとなんだろうなと。そんで、それを生かすにはどうすれば良いかを考える、コーディネート方面でのプロデューサー体質みたいなところもある。

つまり。自分が何を面白いと思うかということや、面白さの質だけじゃなくて、「誰が」「何を」面白いと思うかということに関してとても意識的な人なんじゃないかなあ、と思うわけです。だから、作品を提供する場に応じて、その場に集まるひとが何を面白がるかということを的確に想定して、自分の面白がり方の微調整ができているのではないかなあ、と思うのです。これは、こうしてくれ、と言われたからって誰でもできることではない。一貫したものの見方によって、経験が的確に整理されて蓄積されているんだろうなあと。

真夜中の弥次さん喜多さん」まだ見てないので見に行きたいなあ。あと、「TV's HIGH」のDVDをもういっぺん買い直したい……(ひとにはいろいろ事情があるのだよ!わはは)。