今、目の前を白いつぶつぶが通り過ぎて行って、そう言えば黒いもやもやも昔に比べると増えてきたなあと気づいた。俺は物心ついてからずっと視力が0.1未満なので、ああ、そろそろ目が見えなくなる頃なのかもな、と自然に思えて、そうしたら俺は全てのいろんないろんな物事から解放されて、幸せだろうな、と思った。

もう完全に身体は落ちてて手だけで振り落とされないように振り落とされないようにと掴まっているだけだ。日々。冷静に考えて。そうなったら、完全に降りられるし、諦められる。自分も他人も一切の努力を期待しなくなって。

ああ、疲れる。疲れた。悪いな。